都立高校の話ですが、5月28日に、都の教育委員会にて以下の決定がされたそうです。
- 夏休みを8月8日から23日までの16日間にする
- 12月までに実施する予定の文化祭や体育祭、修学旅行などは延期または中止する
- こうした取り組みを小中学校を管轄する区市町村の教育委員会に伝える
出典(NHK):https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200528/k10012448461000.html⇒削除されたようです。
既にそれぞれの区では、小学校の夏休みをどの程度に短縮するか検討していたようですが、おそらく都立高の夏休み期間をベースに再検討することになるかと思われます。
そうすると・・・
僕が受験生だった頃から「6年生の夏休みは中学受験の天王山」とか言われていましたが、2020年は、夏休みの期間が例年の半分以下になりそうな状況です。
もちろん大手塾では夏期講習のカリキュラム見直しを検討・見直ししているかと思いますが、以下では、なぜ夏休みが天王山と言われるのか、昨年の子供の状況も踏まえて書いていきます。
夏休みまでは基礎学習、夏休み明けからは実践演習
少し話がそれますが、過去問はいつから着手すべきか。塾によって方針は違いますが、おそらく夏休み明けの9月(以降)から、という回答が多いはずです。
なぜかというと、過去問を解くために必要な基礎学習を終えるのが夏休みだからです。基礎学習を終えていないうちに過去問を解いても歯が立ちません。
昨年の日能研の夏期講習の場合、ざっくり言うと、5年後期~6年前期でやったことを夏期講習でもう1周やって基礎を固め、9月からは入試問題を意識した演習に入っていきました。日特も9月からは第一志望校に特化した演習になりますし。
実際、6年前期までのテキストやテストの問題と比べると、6年後期の問題は、それまでの基礎学習・知識を前提にした、ひとひねりした問題が多くなっていました。
今回、16日間でもう1周、はさすがに無理としても、9月以降の演習および過去問着手に向け、夏休みというまとまった時間を使って基礎を固める必要があり、コロナがあっても夏休みは天王山になります。
入試でも、基礎問題を落とさないことが最重要
9月以降は難度の高い演習問題を中心に取り組むものの、実際の入試では、難問を解くことよりも、多くの合格者が落とさない基礎問題を確実に解くことの方が重要です。
例えば算数では、最初の大問が5~10個程度の小問集合形式で出題される学校も多いのですが、この場合、小問集合をいかに落とさずに解くか、が鍵になります。
なお、小問集合であっても6年前期までに塾で解く問題よりは若干ひねりが入っていることもあり、その対策のために9月以降に実践演習があります。
夏休みは苦手分野に取り組む最後の機会
くどいですが9月以降は実践演習になるので、苦手分野に時間をかけて取り組むことができるのは夏休みが最後です。
特に算数で不得意分野があれば(カリテの成績で分かるはず)、夏休みに夏期講習テキストに加えて5年後期~6年前期の本科テキストを使って、時間をかけて復習しておきましょう。算数はどうしても時間がかかる教科なので、ここがラストチャンスです。
上では小問集合について書きましたが、例えば図形の比の問題で大問が出題され、(1)から(3)まで問いがあって(1)は殆どの合格者が正解している易しい問題だった場合、これを落とすと合格は厳しくなります。
なお、理科・社会の場合は、苦手分野でも少なくとも基礎的な暗記問題を落とさないように、メモリーチェックを入試当日まで使っていくことで一定カバーできます。
体調管理には気をつけて
僕が中学受験した当時は、日能研の夏期講習は1日11時間(9時~20時)もありました。おそらく批判があったのでしょう、その後はそこまでは長くやらないようです。午後だけとか。
ただ、学校の夏休みが短縮されるとなると、2020年は塾としてもそうは言ってられない状況になると思います。塾としても夏期講習は稼ぎ時ですし・・・
上記の通り、夏期講習が1日11時間、というのは過去には実際にあった話なので、決して子供にとって必ずしも無茶ではないのです。
親としては、熱中症対策も踏まえて大きな水筒を持たせる、お弁当含め食事を取らせる、家ではあまり根詰めない、といったことに気をつけておきましょう。
夏期講習期間は、塾は比較的宿題を出さないかと思いますが、問題は小学校の宿題です。公立中高一貫を受験する等のため内申書の提出がある場合は特に。
小学校の宿題の量にもよりますが、例えば自由研究は親が手伝ってあげるとか、何かは手を抜かないと今年は体が持たないかも。
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