6年生の9月頃の日能研保護者会で、先生から時事問題向け教材「重大ニュース」を書店等で購入しない(時期が来たら教室で配布する)ように言われます。
2019年は確か12月半ばになって配布された記憶があり、その頃にはSAPIXではとっくにSAPIX版「重大ニュース」が配布されていたようです。
でも、過去問の着手時期や解く年数などと同様、時事問題対策についても、日能研に通っている場合は日能研の指示に従っていればよいです。
以下、失敗談や日能研通塾生に限った対策法を交えて書くことにします。
時事問題とは
wikipediaによると、時事問題(じじもんだい)とは、近年に起きた政治、経済、国際、社会一般における事象の総称である、とのこと。
「近年」と言っても、中学受験の場合、試験日から見て前々年末~前年9月ぐらい(前年10月には入試問題が作成されると思われる)までの期間に生じた事象が主な対象となります。
時事問題が出題される教科は主に社会が対象です。次に理科ですが、台風など比較的定番の問題が対象になります。
時事問題が占める点数の比率は決して高くはありませんが、多くの学校で最低1問は出題されます。知っていれば正解、という暗記物ですが、範囲は(「重大ニュース」レベルまでであれば)比較的限定的、併願校含め一律で対策できる、といった点で、1点を争う入試では、最後のあがき「だけ」で伸びる可能性がある分野です。
時事問題の2020年出題例
僕が確認した範囲(あとで書きます)では、結果的には、以下の単語を回答、または選択する問題が複数校で出題されました。
- 百舌鳥・古市古墳群
- 新しいお札に描かれる人の人名(渋沢栄一、津田梅子、北里柴三郎)
- 消費税(3%→5%→8%→10%)と、軽減税率
- オリンピック・パラリンピック(のこれまでの歴史)
- (マイクロ)プラスチック
- リサイクルマーク(PETなど)
- 自然災害伝承碑の地図記号
- パリ協定
- 中距離核戦力全廃条約
- 緒方貞子
- 地産地消
- はやぶさ2
- ブラックホール
- (SDGs)
なお、上記のうちSDGsは確実に2021年以降も多数出題されますが、時事問題というよりは、自身の考えを自由に述べる、一律の正解のない問題として出題されることが多いため、SDGsだけは独立して対策すべきかと思います。対策と言っても、他校の類題を解いたときに復習するとともに、自由記述に慣れておくといい、ぐらいかもしれませんが。
あくまで僕の独断ですが、上記のうち、新しいお札に描かれる人の人名、(マイクロ)プラスチック、SDGs以外は、時事問題としては2021年以降は賞味期限切れかもしれません。
なお、2020年の算数では、ラグビーの点数加算ルールを題材とした問題を多数見かけましたが、これも2021年以降は殆ど出題されないと思います。
時事問題対策に関する失敗例
上で書いた通り、時事問題対策は、日能研に通っている場合は日能研の社会の先生の指示に従っていればよかったのですが・・・1点、日能研(みくに出版)の「重大ニュース」には理科に関する記事が見当たらないことが気になりました。
そこで、年末か年始に大型書店の中学受験コーナーに行ってみたら、他の塾や新聞社が発行する時事問題対策本が10種類ぐらいあって、読み比べた結果、やはり理科が気になって、SAPIXの「重大ニュース」をつい買ってしまいました。
子供には、読むべき理科分野のページと、理科以外は見るな、と伝えましたが・・・しっかり他のページも通読してしまいました。遊んでいるよりは良いものの、重複が多く、明らかに時間をムダにしました。しかも、僕が気にしていた理科分野は、既に日能研で習っていたとのこと。
なお、本件に限らず、塾の教材以外の新しい教材を、親の思いつきで、只でさえ忙しい6年後期に与えてはいけません。(別途お金払って依頼した家庭教師の指示があった場合は別ですが)
時事問題対策(日能研限定)
以下は日能研からやるように指示があった訳ではなく、我が家で実際にやってみたことです。
前提として、他の塾の場合は知らないのですが、日能研の場合、1月10日~2月7日ぐらいの間だけ、6年生限定でmynichinokenに「入試問題複写速報」というコンテンツが公開されます。
公開対象は「複数回試験がある学校の1回目の試験」で、問題と解答例が遅くも試験翌日までにアップされます。
僕は、どうせ時事問題対策やるんだったら、実際に1月入試で出題された入試問題から拾ってきた時事問題を解いてみた方が良いのでは、との考えがあったので、アップされた全校(と言っても13校程度)の問題を斜め読みして、時事問題と思われる問題だけ部分的に印刷して子供に解かせました。
この場合、あくまで知識確認のみに絞ることで、子供の負荷を最小限にすることがポイントです。子供が即答してくれればそれでOK。僕は都度ダウンロード+問題選択+解答含め印刷、で忙しかったですが。
さて、13校程度の時事問題だけで、もっと多数ある2月校の時事問題を網羅できる訳はないものの、上で「時事問題の2020年出題例」として挙げたもの(厳密には緒方貞子以外)は、2月1日にも実際に出題されていました。(2月1日分の「入試問題複写速報」で確認)
なお、我が家では2月3日以降も受験が続く想定で、2月1日分の「入試問題複写速報」の時事問題コピーは2月2日の夜までに準備していました。もっとも、学校の数が多い上、本来の使い方(2月3日以降に2回目以降の試験がある学校の2月1日分を過去問として解く)もあるので、1月より絞って子供に渡しましたが。
2021年の時事問題予想
以下はあくまで当方の思いつきです。年末あたりに改めて考えてみます。
- 2020年の社会事象と言えばもちろんコロナだけど、センシティブな話なので、これに関する直接的な知識問題(どこ発とか)はあまり無いかも。
- ○○という事象は社会保障の4種類(公的扶助、社会福祉など)のどれにあたるか、は2020年でもあったので、コロナで生じた具体的な実例がどれにあたるか、はありそう。
- 現在の首相を「漢字で」書け、はあるかも。東京・大阪の知事も。
- 同様に、日本3大急流を「漢字で」書け、はあるかも。
- 上でも述べた、新しいお札に描かれる人の人名、(マイクロ)プラスチック、SDGsのほかに、2020年に出題された米中摩擦(鷗友)、香港(日本女子)、北九州エコタウン(桐蔭)、ブレグジッド(日大)あたりは2021年に出題されても不思議ではないように思う。
- 大坂なおみ、はスポーツに黒人差別問題を絡めて出題されるかも。(既に歴史的人物)
ちなみに2020年栄東では、滋賀県の焼き物として「信楽焼」を選択させる問題がありました。NHKの朝の連ドラを見ている受験生は儲けものだったかも(信楽を「しがらき」と読めない、というオチはありえますが)。2021年だと「古関裕而」あたり?
算数では、縦○メートル、横○メートルの教室で、ソーシャルディスタンスを保つ(ラグビーの点数加算方式のように説明文が付く)前提で何人まで入れるか、は想像付くものの、これは植木算で同類の問題はあるはず。あとは、以下の題材も一応考えられます。
上の記事でもボヤいていますが、そう簡単には予想は当たりません・・・
なお、時事問題サポート以外を含む、親の役割は以下の記事を参照ください。
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