2/27(日)に新宿でTOMASのリアル入試報告会がありました。
最初の30分は森上研所長の講演、あとは合格者ビデオ10分弱のあと、難関校に合格した4組の親子へのインタビュー、でした。
他に、最難関18校の各科目の入試問題詳細分析などが記載された資料、若干TOMAS広告付きの卓上カレンダー(2022/3~2023/3)等をいただきました。
以下別件ですが、一部を除き2/28・2/25に資料・動画が公開された栄光ゼミナールの入試報告会についても聴講しましたので、こちらも簡単に書いておきます。
なお、そもそも入試報告会とはなにか、については昨年の記事(入試報告会①の冒頭)を参照ください。
なお、当方はリアル入試報告会への参加は初となります(昨年は8件とも動画配信)。
昨年(動画聴講)もTOMASと栄光ゼミナールはほぼ同じ時期だったようで、以下が昨年の記事になります。
TOMAS、栄光ゼミナールともに、昨年と構成は殆ど変わりません。
TOMAS①森上氏講演
講演向け資料はありましたが、過去25年の受験者数推移と、日程ごとに10校ほど受験者数とその昨年度比、合格者数、実質倍率が記載されたものだけです。
一応、資料に沿って日程ごとに、森上教育研究所 所長の森上氏が私見を述べた、という内容でした。
私見と想定されるため、以下ざっくり書いてみます(少なくとも当方は、全て賛同したとは限りません)。
①受験者数(総数)は、埼玉と東京は同程度増加、千葉と神奈川はほぼ変わらず。
これはコロナの影響で、東京・神奈川の受験生が1月は埼玉を受験し、一方で(隔離期間を考慮して)1/20以降の千葉は敬遠し、神奈川も、埼玉・千葉および東京からの受験生が敬遠したとのこと。
但し、千葉でも最難関の女子は実質倍率が男子より高く、また地元の受験生が多いと想定され、厳しい試験となっている。
②2/1男子は麻布の受験生が増加、駒場東邦は減少したが、これは(神奈川の受験生は減少したため)都内の受験生の選択に変化があったと考えられる、とのこと。
他には、埼玉からの受験者が減ったためか、桐朋の受験者数が比較的大きく減少した。但し来年もそのままとは考えにくく、何か策を打ってくるかもしれない。
③近年、四谷大塚・日能研の偏差値45~55(ボリュームゾーン)の共学校が人気を集めている。
④2/1は午後にも受験する人が更に多くなっている。
⑤2/2の神奈川は、東京からの併願が減っており、やや受けやすい。但し慶應湘南藤沢は安定の人気。
⑥筑駒の受験者が大幅に減少、難関校回避の傾向の象徴的な出来事。筑附は男子受験者減、女子受験者増だが、この理由は、とある方の入学と関係あるかは分からない。
⑦豊島岡は高校募集を停止したにも関わらず、学費は教材費が増額した程度で比較的安い。
⑧国語で、複数の文章を読んで回答する方式を採用する学校が増えた。
⑨2/1・2/2は持ち偏差値に沿って受験し、2/3以降にチャレンジ校を受験、という受験生が多くみられたが、このように上手に併願作戦を組み立てると良い。
・・・以上、ざっと挙げてみました。ざっくりまとめると、以下になるかと。
①②⑤:地元志向
③④⑧⑨:今年に限らず近年の傾向
⑥⑦:個別校に関する私見
桐朋については、なにか情報持ってそうな気がします・・・
なお、広尾学園小石川については一切言及ありませんでした。
昨年も思いましたが、私見について特に資料の裏付けとかは無く、あたりさわりのない内容で、根拠が今一つ、という感想でした。
TOMAS②上記以外
まず、入試報告会開始以前に、今回のリアル入試報告会の状況について。
- 会場最寄り駅(都庁前)出口から多数、TOMAS職員?バイト?による誘導あり。会場内でも多数の職員?バイト?が誘導していました。
- 参加者は当方目算で約400名で満席、うち子供は4分の1~5分の1程度。
次に、森上氏講演(講演後すぐ退場する方もちらほら・・・)、合格者ビデオ10分弱のあとにあった、難関校に合格した4組の親子へのインタビューについて。
当方は動画配信だとこの手のものは一切見ないのですが、今回はリアル開催なので聞いてみました。
なかなか個性豊かな4組でした。
- 1月は0勝3敗で、2月は筑駒含め全勝
- 1月校受験時に、消しゴムを忘れて手で消した
- 出願最終日に出願、そのあと小学校の先生に提出物の記入を依頼
- 千葉1校(第2志望)を押さえて、あとは2/1の第一志望1校に絞って2/1PM以降は受験もしなかった
3点目、これは正直見習わない方がいい例だと思います・・・締め切りまで十分余裕をもってダブル/トリプル出願しておくとともに、小学校の先生への依頼は冬休み前にすべきです。
4点目、なんか受験(候補)の学校の所在地がバラバラで、学校のチョイスもあまり聞いたことない組み合わせでしたが、過去問はがっつり15年分取り組んでいたそうで、興味深い事例でした。
なお、TOMASは個別指導塾であるため、日能研の前期日特(多くの人は後期日特も)のような不特定の学校の入試問題を解く必要は無く、志望校の過去問をがっつり取り組むことは可能だと思います。
ただ、それにしても、過去問9月から着手では間に合わないのでGW明けから着手するのがベスト、とか言ってましたが・・・早くても9月、大抵11月から過去問に着手する塾もありますが。(別にどっちが良い/悪い、ではないです)
なお、教科によって、過去問を解く年数や繰り返し回数は変わるとの説明があり、これは理由も具体的で、納得できました。
栄光ゼミナール
昨年同様に動画配信です。2/18(金)から3回に分けて動画を公開中です。
昨年同様、細かい分類で動画が公開されています。(資料は動画で使用したもの)
昨年も思いましたが、栄光ゼミナールの動画は、これから中学受験に踏み込む人や、入試報告会に初めて参加する人は特に参考にすると良い動画だと思います。
直近のデータをも用いて、近年の傾向(午後入試を活用して2/2までに最低でも行っても良い学校を確保)や留意点(例えば、埼玉県の概況では、応募倍率が極端に高い点)を具体的に説明してくれています。
他には、併願の組み方についても、実在校を用いて具体的に説明されています。
一方で、直近のデータに基づく説明なので、既にある程度中学受験に関する知識・経験がある人でも参考になる指摘や考察があります。
また、公立中高一貫を検討している人にも、最近のトピックや採点方法(調査書含む)など、学校ごとに動画・資料を準備してくれていて参考になると思います。
最後に、以下が2022のの入試報告会のまとめページです。
まだ第1回です。たぶん、次回につづく・・・はず。
コメント