12/3に、開智所沢の「のべ出願者数」が学校HPで公表されました。
英語入試49名含めて、のべ7,900人です。
同日公表された栄東の「のべ出願者数」は7,449人ですので、開校2年目で、早くも栄東を「のべ出願者数」で上回りました。
以下、2024/12/3「のべ出願者数」と、参考値として2023/12/1の「のべ出願者数」です。
(出願開始2日目同士で比較したかったがデータが手元にないため、昨年は出願初日の人数を記載)
2024/12/3 | 参考:2023/12/1 | |
栄東 | 7,449 | 4,986 |
開智所沢 | 7,900 | 3,625 |
開智 | 7,754 | 3,379 |
昨日書いた記事の通り、栄東にしても出願初日で比較した「のべ出願者数」は前年比で27%増だったのですが。
ここまで、開智所沢の躍進ぶりを書きましたが・・・
あまりに急すぎて、開智所沢にとっては難題が待ち構えているように思います。
開智所沢と開智の出願者数の数え方
本題に入る前に。
開智所沢と開智の出願者数の数え方は特殊で、昨年(2023/12)も少し混乱がありました。
以下、昨年の記事をもとにおさらいとなります。
開智所沢および開智に出願する際には、「両校判定(開智が第一志望)」「両校判定(開智所沢が第一志望)」「開智専願」「開智所沢専願」のいずれかを選択する必要があります(下図参照)。
これを用いて、開智所沢および開智の出願者数は以下で算出されています。
開智所沢の出願者数=「両校判定(開智が第一志望)」+「両校判定(開智所沢が第一志望)」+「開智所沢専願」
開智の出願者数=「両校判定(開智が第一志望)」+「両校判定(開智所沢が第一志望)」+「開智専願」
また、単願か併願か、は合否に関係ないとのことなので、これも昨年別の記事で書きましたが、
さて、実は当方、この出願について素朴な疑問がありまして。
出願時に「開智所沢専願」「両校(開智所沢を優先)」「両校(開智一貫部を優先)」「開智一貫部専願」から選択するにあたり、なぜ「開智所沢専願」や「開智一貫部専願」を選択する人がそれなりに多くいるんでしょうか・・・
(中略)
合格する可能性を少しでも高めることを考えたら、この方式なら当然、「両校」(どっちが優先であってもよい)を選ぶべきだと思います。(少なくとも損はしない)
開智所沢ホームページ「よくあるご質問」でも、専願か両校か、は合否に影響しないとの記載がありますし。
(中略)
※これ、塾には相談しても無意味です。両方合否判定するとのことなので、塾の立場では当然、「開智所沢専願」や「開智一貫部専願」ではなく「両校」(どっちが優先であってもよい)を選ぶように指示します。
ということで、おそらく殆どの出願者は「併願」で出願しているはずです。
今回、12/3時点の開智所沢の「のべ出願者数」は7,851人、開智の「のべ出願者数」は7,754人でほぼ同数になるのはそのためです。
なお、「併願」出願者のうち「両校判定(開智所沢が第一志望)」が何人か、は公開されていません。
開智所沢と開智の受かりやすさの比較について
昨年は、開智所沢のほうが圧倒的に受かりやすかったです。
まず、開智所沢と開智は、昨年度も今年度も、同じ日程では同一の入試問題を使用します。
但し、合格判定は異なり、現在も開智所沢・開智それぞれの学校ホームページで公開されていますが、例えば第1回入試(1/10)の場合、開智の合格最低点は340点満点中193点である一方、開智所沢は167点でした。
その結果、日能研の結果R4も全試験区分で開智>開智所沢、となりました。
で、今年度ですが・・・
12/2に公開された予想R4でも相変わらず全試験区分で開智>開智所沢、となっていますが、
「両校判定(開智所沢が第一志望)」の占率があまりに高ければ、開智所沢のほうが開智よりも合格最低点が高くなります。
というか、そうなると思って書いています。
昨日の記事でも書きましたが、栄東の「のべ出願者数」が減るどころか27%増である以上、栄東から開智所沢に出願者が流れたわけではなく、単純に東京方面からの開智所沢出願者が純増した、と考えられるためです。
2025年は開智所沢はかなり厳しい入試になる
そもそも、2024年は開智所沢には定員240名のところ390名入学しました。
同様の事例として、初年度に定員120名のところ198名入学した広尾学園小石川は、その翌年度、更に出願者・受験者を増やした一方で、合格者数は4割減らしました。
また、今年度は定員を60名増やしたものの、その一方で、既に国際生入試で73名、合格者を出しています。
一方で、開智所沢は(栄東や開智と違って)都内方面から十分通学可能な受験生も多いので、栄東や開智よりも歩留まり率は高くなるはずです。
ということで、出願者数が増えたところで、今年は(今年こそは)合格者数を絞らずを得ず、かなり厳しい入試になることが想定されます。
・・・ここまでは特定の塾には関係ない話で、実は本題はここからです。
日能研受験生には更に激辛な入試になる
昨年度から当ブログでは、R4偏差値が公開される度に毎回毎回、開智所沢の偏差値が低すぎると嘆いています。(昨年度は大ハズレでしたが)
ところで、昨日、公開模試の度に公表される「志望校集計と分布表」から、栄東に関しては志望者数のうち合格ゾーン(要するに持ち偏差値が予想R4以上の志望者)の志望者占率が上昇している、と書きましたが、その逆が開智所沢です。
なお、直近の「志望校集計と分布表」は以下です。
以下、集計時点2024/12/1と2023/12/3で比較します。(上段は志望者数、下段は志望者のうち合格ゾーンの割合(%))
2024男子 | 2023男子 | 差 | 2024女子 | 2023女子 | 差 | |
1/10 第1回 | 193 30.1% | 90 53.3% | +103 -23.2% | 215 29.8% | 102 41.2% | +113 -11.4% |
1/11 特待A | 106 27.4% | 37 59.5% | +69 -32.1% | 70 21.4% | 37 59.5% | +33 -38.1% |
1/12 第2回 | 112 22.3% | 52 53.8% | +60 -31.5% | 115 26.1% | 55 47.3% | +60 -21.2% |
1/15 特待B | 75 34.7% | – | – | 62 35.5% | – | – |
志望者の人数が増えたのは自明ですが、一方で合格ゾーンの比率が明らかに落ちています。
それも、毎回毎回低すぎると言っている予想R4ベースで見た比率です。
(なお、今回は割愛しますが、昨年は合格ゾーン+可能ゾーンまでで8~9割を占めていました。)
これ、上記で例に出した広尾学園小石川ではなく、2023年に派手にやらかしたどこかの新興校のケースのほうが状況が近いと考えます。
もちろん、開智グループですので、以下のような事態には決してなりませんが。
最後に、いつもの開智所沢のR4偏差値推移表を貼っておきます。
試験日程 | 教科 | 試験名 | 12/14 予想 | 2024 結果 | 7/12 8/16 予想 | 9/19 予想 | 10/17 予想 | 11/19 予想 | 2024結果 との差 | 参考: 開智 予想 |
1/10 AM | 4科 | 第1回 | 47 | 48 | 49 | 50 | 51 | 52 | +4 | 52 →53 |
1/11 AM | 4科 | 特待A | 48 | 57 | 56 | 58 | 58 | 59 | +2 | 62 |
1/12 AM | 4科 | 特待B →第2回 | 46 | 47 | 50 | 50 | 50 | 51 | +1 (注) | 52 |
1/12 PM →1/11PM | 算数 1教科 | 算数 特待 | 48 | 55 | 55 | 55 | 55 | 55 | 0 | 58 →59 |
1/15 AM | 4科 | 第2回 →特待B | 45 | 50 | 48 | 51 | 51 | 52 | +5 (注) | 53 |
2/4 AM | 4科 or2科 | 日本橋 併願 | 44 | 50 | 50 | 50 | 50 | 50 | 0 | 日本橋59 開智51 |
。。。ここまで日能研をボロクソ書いていますが、昨年度は日能研が珍しく正解だったんだよな。。。
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